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2026/06/21

共有名義の山林、兄弟の一人が連絡を取れない状態でも売却できますか

共有名義の山林、兄弟の一人が連絡を取れない状態でも売却できますか

「兄と連絡が取れないまま、もう10年になります」

 

共有名義の山林について、こうした状況でご相談をいただくことがあります。

 

親が亡くなり、兄弟で山林を相続した。売ろうと思っても、一人が音信不通で連絡がつかない。固定資産税だけが毎年かかり続けている。自分一人では何も決められない——。

こうした「塩漬け状態」の山林は、茅野市・原村エリアでも少なくありません。

 

まず、重要なことをお伝えします。

不動産を売却するためには、原則として共有名義人全員の同意が必要です。一人でも反対・不在・連絡不能の状態では、通常の売却手続きを進めることができません。

 

ただし、「だから何もできない」という話ではありません。法的な手続きを経ることで、解決の道筋をつけることは可能です。

 


なぜ共有名義の不動産は動かしにくいのか

共有名義の不動産は、各共有者が持分を持っている状態です。

 

自分の持分だけを第三者に売ることは法律上可能ですが、山林のような物件で持分だけを購入したい買い手はほとんどいません。結果として、全員の同意がなければ実質的に売却できない状態になります。

 

さらに、共有者の一人が亡くなって次の相続が発生すると、権利関係がさらに複雑になります。もともと兄弟3人の共有だったものが、一人の相続人が配偶者と子ども2人に権利を引き継ぐと、あっという間に5人・6人の共有状態になります。

世代を重ねるほど、この複雑さは指数的に増していきます。「自分の代で解決しておく」ことが、最も現実的な選択です。

 


連絡が取れない共有者がいる場合の、現実的な手続き

連絡が取れない共有者がいる場合、いくつかの法的な手段があります。いずれも弁護士または司法書士との連携が必要です。

 

① 所在調査

まず、連絡が取れない共有者の現住所を戸籍・住民票を辿って調査します。転居を繰り返していたり、長年連絡がなかったりすると、この調査だけでも時間がかかることがあります。所在が判明すれば、改めて連絡を取ることができます。

 

② 不在者財産管理人の選任

所在が不明で連絡が取れない場合、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てることができます。選任された管理人が、行方不明の共有者の代わりに手続きに関与できるようになります。

 

ただし、管理人が売却に同意するかどうかは、家庭裁判所の判断や物件の状況によります。確実に売却できるとは限りません。

 

③ 失踪宣告

7年以上生死不明の状態が続いている場合、家庭裁判所に「失踪宣告」を申立てることができます。認められると、法律上その人は死亡したものとみなされ、相続手続きを進めることができます。ただし、審判確定まで時間がかかります。

 

④ 共有物分割請求

共有者間で売却の合意が得られない場合、裁判所に「共有物分割請求」を申し立てることができます。裁判所が分割方法を決定する手続きです。話し合いでは解決できない場合の最終手段ですが、時間・費用ともに相当かかることを念頭に置く必要があります。

 


八ヶ岳ライフができること・できないこと

 

正直にお伝えします。

できないこと: 共有者全員の同意が得られていない段階で、当社が直接買い取ることはできません。これは法律上の制約であり、どの不動産業者でも同様です。

 

できること: 提携している弁護士・司法書士と連携して、問題解決に向けた相談・サポートを行うことは可能です。「どの手続きが自分のケースに合っているか」「まず何から動けばいいか」という整理を、一緒に考えることができます。

 

また、手続きが完了して全員の同意が得られた段階で、当社による買取・売却のサポートへスムーズに移行することができます。窓口を分散させずに、問題解決から売却完了まで一貫して相談できる体制を整えています。

 


放置を続けると何が起きるか

 

「連絡が取れないから仕方ない」と放置を続けることのリスクを、具体的にお伝えします。

 

固定資産税の負担が続く: 共有名義であっても、固定資産税の納税通知は届きます。連絡が取れない共有者の分の税負担を、連絡が取れる側が実質的に負担し続けるケースも多くあります。

管理責任は所有者全員にある: 山林の倒木・不法投棄・土砂崩れなど、管理に起因する問題が発生した場合、共有者全員が責任を問われる可能性があります。

次の相続でさらに複雑になる: 共有者の誰かが亡くなると、その持分がさらに次の相続人に分散します。今は兄弟3人の問題が、10年後には10人以上の問題になっているケースも実際にあります。

2024年から相続登記が義務化: 相続から3年以内に登記しない場合、10万円以下の過料が科されることになりました。未登記のまま放置することのリスクは、以前より大きくなっています。

 


まずは現状の整理から

 

「連絡が取れない共有者がいる」「相続登記が済んでいない」「誰が何割持っているか分からない」——こうした状況からでも、相談をお受けしています。

 

複雑な状況ほど、早めに専門家と一緒に整理を始めることが重要です。放置している間も、固定資産税と管理責任はずっと続きます。

地番または住所をお知らせいただければ、まず当社で現地の状況と権利関係の概要を把握し、どこから手をつけるべきかをお伝えします。

 

ご自身の代で解決できるよう、まずはご相談ください。

査定・ご相談は完全無料です。

八ヶ岳ライフ株式会社 TEL:0266-72-5880(営業時間 9:00〜17:00 / 水・土・祝休み) LINEでのご相談も受付中

 

この記事を書いた人

朝倉 宏典

朝倉 宏典

八ヶ岳ライフ株式会社 代表 /
不動産鑑定士

長野県茅野市出身。2012年に地元密着の不動産会社「八ヶ岳ライフ」を設立。不動産の適正価値を見極める国家資格「不動産鑑定士」を保有し、年間300件以上の相談実績を持つ。八ヶ岳エリア(茅野市・原村)の山林売却・買取に特化し、他社では取り扱いが難しい山林や放置物件の再生・買取も積極的に行う。「不動産から地域貢献」を掲げ、専門的知見と地元出身者ならではのネットワークを活かした透明性の高い取引を信条としている。Youtubeでは八ヶ岳の不動産(相続した空き家、土地、山林、畑、別荘)についての役立つ情報を発信中。

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