2026/05/23
県外の兄弟と共有名義になっている八ヶ岳の土地。売却するにはどうする

共有不動産は共有者全員の同意が必要で、一人でも反対すれば売れません。ただ、現場で止まっているのは法律ではなく、人間的な事情です。
止まる理由は、法律ではない
地元に残った自分だけが管理コストを払っている不公平感、売却額配分をめぐる過去の介護分の扱い、お墓と家を切り離せるかという文化的な問い、そして兄弟とは何年も深い話をしていないという距離感。誰も悪者ではないのに、前に進まなくなります。
実務で通用する順序
ステップ1:相続登記の確認(2024年4月から義務化)。ステップ2:全共有者に共通情報として査定額を示す。金額が見えると感情論が具体論に変わります。ステップ3:売却した場合の手取り・税額と、売らなかった場合の今後10年の維持費を並べて見せる。ステップ4:ここで初めて弁護士・司法書士を立てて書面に入ります。
多くの方はいきなりステップ4から入ろうとして止まります。感情の壁を先に突いてしまうからです。
私たちの動き方
ご相談は一人の共有者様とだけお話しする段階から入ります。いきなり全員に連絡しません。その方を起点に、他の共有者への共有の段取りを一緒に組みます。
そして自社買取なので、全員が合意したその瞬間に売買契約まで進められます。仲介のように「これから買い手を探します」の期間がない。共有名義の案件で話が再び流れてしまうリスクを、大きく下げます。
ご相談者・他の共有者・私たち、それぞれが対等な立場で話し合える場を作ることを最優先します。誰かが誰かを説き伏せる構図にはしません。
売らない、という選択肢
最後に、営業としては矛盾することを書きます。八ヶ岳西麓は、温暖化が進むなか、標高900〜1500mの冷涼で水が豊富な土地として、これから希少になります。
共有者の一人が他の持分を買い取って引き継ぐ道もあります。私たちはその調整もお手伝いします。売却だけが答えではありません。「家族の誰かが次の世代に渡せないか」——この問いを、売る前に一度だけ話していただきたいのです。
次の一歩
「兄弟3人で名義が分かれています」の一行からで結構です。他のご兄弟に連絡が飛ぶことはありません。


